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OUR STORY

MAGICALU抱っこ紐は、一人のママさん医師が、お母さんが本当に楽で、赤ちゃんのためになる抱っこ紐を求めて生み出されました。抱っこ紐は、海外製のものを含めると数えきれないほど売られています。

しかし、みんな本当に今の抱っこ紐で満足できているのでしょうか。

私の経験では、ベルト型の抱っこ紐は、6㎏の子どもを1時間抱っこしただけで腰痛が出て外出が苦痛になりました。

袋型といって、最初に肩ベルトを装着して、その外側に赤ちゃんを入れるような抱っこ紐もあります。しかし、これも肩に痛みがでてしまいました。

スリングが一番楽だったのですが、子どもが大きくなるにつれて片方の肩への負担がつらくなってきました。

そこで、なぜ痛みが出るのかを独自に調べてみました。

フィジオセラピー

痛みの原因は?


その1 重心が低いこと

赤ちゃんのお尻が抱っこする人の臍くらいにくると、重心よりも高い位置で赤ちゃんを抱っこできるので軽く感じます。

これは例えば、10㎏のお米を胸のあたりで持つほうが、お腹で持つより軽く感じるのと一緒です。

小柄で細い日本人女性がベルト型抱っこ紐を装着すると、いくら紐を調整してもベルトの位置が高く維持できなくてどうしても赤ちゃんのお尻は臍より下にきます。

実際、よく街で見かけるエルゴなどの海外製のベルト型抱っこ紐を装着しているお母さんは、大抵赤ちゃんが低い位置でぶらさげられたようになっています。

これでは、赤ちゃんもママもつらいはずです。


その2 抱っこ紐の接触する面積が小さい

物理的に、同じ重さでも接触面積が大きいほどかかる圧は小さくなります。

ですから、抱っこ紐とママの接触面積が大きいほど、かかる圧が小さくなります。

つまり痛みが出にくいでのす。

ベルト型の抱っこ紐は、抱っこ紐の接触面積は肩付近の一部と腰のみです。

それでは、赤ちゃんの体重の半分が腰のベルト部分にかかるわけで、小柄な女性であれば男性よりもさらに圧が大きくなり痛みが出やすくなります。

背中全体で支えられるのが一番軽く感じる形なのです。


その3 赤ちゃんとの接触面積が小さい

赤ちゃんとママがぴったり接触しているほど、歩いたときなどに楽に感じます。

しかし、多くの抱っこ紐は、赤ちゃんを支える部分が股の長さはほとんど調整できません。

月齢が小さいときは膝までカバーできたとしても、体重8㎏くらいになると膝までしっかり覆えておらず、股関節辺りまでしか布がないものが多いです。

そうなると、赤ちゃんの膝はだらんと下がり、お母さんのお腹にぴったりくっつきません。

ですから、余計に重く感じるのです。

また、動物にはしがみつく力が備わっており、本来はママにしがみつくように抱っこされるほうが、赤ちゃんにとっても楽な姿勢なのです。

 

彼女の赤ちゃんと母親

■体の負担が軽い抱っこ紐は?

 

これらの、要素を考えると、たどり着いたのが日本に古くからある兵児帯の構造でした。

兵児帯はもともと男性の浴衣の帯で1本の長い幅広の布です。

これをママの体にクロスさせながら巻いていき赤ちゃんを中に入れるものです。

伸縮性のある布を用いて海外ではベビーラップとして広がってもいます。

これは、構造としてはとても理想なのですが、なにせ5mほどもある布なので、セットするのが手間なのと、外出先での出し入れが不便なのです。

そこで、この兵児帯の構造を保ちながら、簡単に着脱できるものがあればと考えました。

子どもが寝た後、自宅のミシンでカタコトと試作品を作っては試し、また違うものを作ってみるという作業でした。

同じ悩みをもつママ友さんにも作ってあげてみたりするなかで、ある日ふと思いついたのが、スリングを2つクロスにする構造でした。

これは、なかなかの着け心地で長時間抱っこをしても痛くならず、密着感もあり、子どもの足もしっかりキープできたので、結構長く使いました。

しかし、生地が織布だったので、子どもの足がすれて痛そうだったのと、スリングのリングでいちいち調整しないといけなかったのが課題点でした。

理想の抱っこ紐を考案!

そんなある日、またふと思ったのです。

ベビーラップのように伸縮性のある生地でクロスタイプの抱っこ紐を作れば、いいんじゃないかと。

調べてみると、二つの輪をクロスにしているベビーラップのような抱っこ紐は販売されていたのですが、どれも海外製でした。
このタイプの抱っこ紐は、調節ができないので生地が伸びると赤ちゃんが下がってしまい、そのよさが半減します。

欧米製のものは、サイズ展開的には日本人には大きいものが多いように感じました。

韓国製の抱っこ紐は、アジア人の体型なので日本人には一番合うのですが、1時間も装着すると背中の部分が上にずれてきて、首に負担がかかるのです。これは、下の紐が水平になるように縫ってあるので、背中部分で上向きに引っ張る力に対抗する力がないのが原因です。

世の中にないのなら、作ってみよう!そんなノリで始まったのです。

プラントプレゼンテーション

手探りで始めた商品化

まずは、市販のニット生地を買って、サンプルを作り試してみました。

すると、使いやすいし、楽だし、これはいい!!と、確信しました。

自分でつくった抱っこ紐をつけて子どもと一緒に外出していると声をかけらることもありました。

また、合わなくて抱っこ紐をいくつも買っている周りのママたちや、同じように腰痛や肩こりに悩むママが多いことを知りました。

そこで、そんなママたちが少しでも楽にってくれればと思い、手作り抱っこ紐をプレゼントすることにしました。

それを見たほかのママたちも作ってほしいということになり、これはもしかしたら、世の中の多くのママたちも欲しいのではないかと思ったのです。

たくさんの困難

商品化までの道のりは正直険しかったです。

伸びやすいけれど、伸びにくい。そのような生地を探して、いくつものサンプルを取り寄せて、伸縮率を計測。

工場に問い合わせしても、抱っこ紐はリスクがあるからと断られたり、相手にされなかったり。

工場を訪ねてやっと見つけた、MAGICALUの生地。

縫製工場探しも苦労しました。縫製は最も大事な部分のため、妥協はできません。

細かく指摘したところ頼んでいた工場に、縫製が難しいからと本生産直前に断られたりもしました。

幸い、確かな技術のある工場に出会えて、何とか世の中に生み出すことができたのです。

一つの商品を作ることの大変さを身に染みて感じました。

抱っこ紐をとりまく問題

そうやって生まれたこのMAGICALU抱っこ紐。安全性や使いやすさには自信がありますが、SG基準は通りません。

というのも、日本の抱っこ紐のSG基準は安全な商品というイメージがありますが、”事故がおきにくい商品”だからです。

これは、SG基準を満たす商品で事故が起きた場合に、製品安全協会が賠償するというシステムのため、どうしても事故が起きないような基準にするわけです。

そのため、SG基準の抱っこ紐には安全ベルトがついていたり、重装備だったりするのです。

しかし、多くの落下事故は、赤ちゃんを出し入れするときや前にかがんだ時に起きています。

出し入れするときは、ベルトがあっても防げないし、前にかがむときは保護者が手で支えれば済むもの。

それ以上に抱っこ紐として大切なのは、ママの便利さや、体への負担の楽さ、赤ちゃんの股関節への影響などではないのでしょうか。

そして、何よりも、抱っこは赤ちゃんにとってお母さんとのスキンシップの時間であり、とても大切なコミュニケーションの時間です。手を放しても”安心な”抱っこ紐によって、荷物のようにぶら下げられた赤ちゃんを見ていると、いつもかわいそうで悲しくなります。

最後に

このMAGICALU抱っこ紐で、お母さんと赤ちゃんの幸せな時間が増えてくれることを願っています。

​MAGICALU抱っこ紐考案者 岡田 愛弓

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